好奇心旺盛なのに繊細で傷付きやすい気質「HSS型HSP」
さまざまな環境で生き辛さを抱えるHSS型HSPは、仕事環境でも苦労しますよね。
今回はHSS型HSPに向かない仕事について、実体験を踏まえつつ紹介します。
「HSS型HSPに向かない職業って何だろう?」
「仕事が続かない理由や探し方について知りたい」
ニワっち
そもそもHSS型HSPとは?
HSS型HSPとは、簡潔にいうと「刺激を求めてしまう繊細さん」です。
「HSPはよく耳にするけど、HSSって何?」と、あまり聞き馴染みのない人は多いのではないでしょうか。
まず始めに、HSPやHSSについてまとめておきます。
HSPとは?
先天的に、感受性が豊かで傷つきやすい特徴があります。
いわゆる、「繊細さん」として認識されているのがHSPですね。
HSPの特徴として、以下のような傾向が挙げられます。
- 刺激に敏感
- 共感しやすい
- 物事を深く考えてしまいがち
- 疲れやすい
- ネガティブで自己肯定感が低い など
HSPの割合は、総人口のおよそ5人に1人。
全人口の20%しかいないため、その特性が理解されにくく、生きづらさを感じる人が多いです。
HSSとは?
刺激探求型という意味になります。
通常ならば、HSP(繊細さん)は外的刺激が苦手です。
しかし、HSS型HSPは刺激を求めてしまう繊細さんなんです。
HSS型HSPの割合は、HSPのなかの30%。つまり、総人口のおよそ6%と言われています。
HSS型HSPは矛盾を抱えて生きている
ネット上では、HSS型HSPを「アクセルとブレーキを一緒に踏んでいる状態」と比喩していることが多いです。
ニワっち
行動的で順応性があるけど、打たれ弱いから持続力がない。
潜在能力を活かし切ることができずに、日々悶々と過ごしている人も多いのではないでしょうか。
それに、なかなか理解されにくい気質なので、生きづらさを抱えやすい気質とも言えます。
「もしかしたらHSS型HSPかも?」と気になる人は、セルフ診断を試してみてください。
▼HSS型HSPの特徴について知りたい人は、以下の記事も参考になります。
なぜ生きづらい?それはHSS型HSPという気質だった|特徴や向き合い方について
【補足】HSEとHSS型HSPの違いは何?
近頃は、「HSE」という気質を見かけることが多くなりました。
HSEとは、「Highly Sensitive Extroversion(ハイリー・センシティブ・エクストゥロバージョン)」の略称です。
つまり、「刺激は求めないけど、外交的な繊細さん」ということになります。
・HSEは「外交的な繊細さん」
ニワっち
アメリカでHSPの集いをアーロン博士と一緒に始めた、ジャクリーン・ストリックランド氏によるゲストブログでは、以下のような記述がありました。
大半のHSEはHSS(刺激追求型)である可能性が高い
私たちは新しいものを追い求め、激しい体験をいとわない時もありますが、それはあくまで自分たちで選びとったものに対してです。同じことがHSSの内向型のHSPにも言えます。引用:Introversion, Extroversion and the Highly Sensitive Person
内向型、外向型そしてHSP
気質としては似ていますが、「外向型=刺激追求型ではない」というように認識しておきましょう。
HSS型HSPに向かない仕事(職業)とは?
では、刺激追求型の繊細さん「HSS型HSP」に向かない仕事や職業は、どういったものが挙げられるのでしょうか。
筆者の経験上や、ネットなどで挙げられている職業例をまとめてみました。
- コンビニやスーパーなどの接客業
- スピードを求められる仕事全般
- コールセンター
- 営業職
- 販売業
- 公務員 など
大まかに言えば、「変化の少ない流れ作業や、いろんな人と接する機会が多い仕事」はHSS型HSPに向きません。
なぜなら、HSS型HSPは飽き性なうえ、1人の時間を好む傾向が強いからです。
また、自分のペースで働けない環境だと、本来の力を発揮しきれずストレスが溜まってしまいます。
ニワっち
あくまで傾向として、上記のような向かない仕事を挙げましたが、誰しもに当てはまるわけではありません。
▼HSS型HSPのあるあるについては、以下の記事をご参考ください。
HSS型HSPあるある50選から学ぶ!悩みや強みについて実体験を紹介
HSS型HSPに向いてる仕事(職業)とは?
HSS型HSPに向いてる仕事は、自分中心に働ける職業です。
たとえば、以下のような仕事が挙げられます。
- フリーランス全般
- 企画イベンター・クリエイター
- インストラクター
- セラピスト・ネイリスト
- カウンセラー
- 自営業
- 清掃員 など
他にも、さまざまな仕事がありますが、HSS型HSPに向いてる仕事にはいくつか共通点があります。
- 自分のペースで働ける。
- 1人の時間を確保できる。
- 単純作業ではなく、刺激のある環境を好む。
ニワっち
人と関わること自体は仕事として問題ない
HSS型HSPは繊細ではあるものの、人と関わること自体が辛いというわけではないんですよね。
ただ、人間関係で疲れやすいことに変わりはありません。
1人の時間が確保できないと、徐々に疲れてしまいます。
ニワっち
とくにレジャーホテルの受付は1人きりで仕事ができるうえ、誰にも指示されることなく、常に自分のペースで働けるので、向いてる仕事だなぁと感じました。
ただ、どうしても同じことを繰り返す日々が退屈なんですよね。接客による気疲れも、長続きしない原因に繋がったように思えます。
その点でいえば、清掃員としての働き方のほうが、よりストレスなく働ける環境だったかもしれません。
フリーランスはHSS型HSPにとって理想的な働き方の1つ!
現在は、フリーランスのwebライター・フォトグラファー・ミュージシャンとして働きながら、清掃員の仕事なども気ままに続けています。
筆者が行き着いた結論は、「そのときにやりたいと思った仕事をやる」ということでした。
フリーランスのwebライターは、在宅ワークでのんびり働けます。出退勤すらないので、時間に縛られることはありません。
自宅環境に飽きたら、ノマドワークで気分転換もできます。
さらに、趣味の写真撮影や楽器演奏を活かして、普段とは違う刺激を求めたり、自分に合った職場で気ままに働いたりしています。
環境に合わせるのではなく、自分の心に合わせて仕事と付き合おう!
▼WEBライターに関する記事はこちら
フリーランスのWEBライターになって感じたリアルなメリットやデメリットについて
HSS型HSPはなぜ仕事が続かない?
HSS型HSPは、仕事が続かないことで悩んでいる人も少なくありません。
その原因は、組織として馴染めなかったり、ルーティンワークに飽きてしまったりなどさまざまです。
また、HSS型HSPの特徴である「矛盾」に悩まされてしまうということも、仕事が続かない理由になっているように思えます。
ここからは、仕事が続かない理由について理解を深めていきましょう。
HSS型HSPは常に矛盾を抱えて生きている
HSS型HSPが会社や組織などに属すると、最初は人当たりもよく、中立的な立場で仕事をこなせます。
しかし、他人の感情に敏感な分、余計な気配りによって心は疲弊してしまいがち。
徐々に「面倒くさい」という気持ちが、強くなってきてしまうんですよね。
自己肯定感も低いため、期待をされるたびに「やっぱり1人がラクだなぁ…」と、勝手に塞ぎ込んでしまうこともあるでしょう。
ドライな一面を持つのもHSS型HSPの悩み
HSS型HSPは、嫌いな事、嫌いな人に対応するのが大の苦手です。
仕事歴が長くなるほど、浮き彫りになる人間関係にはとことん滅入ってしまいがち。
次第に周りから見られる自分と、本来の自分のギャップに辛くなって退職に繋がりやすくなってしまうわけです。
「人が好きなのか嫌いなのか?」
考えだすと止まらない自問自答の解決策として、環境を変えたがることも退職理由になりやすい。
▼HSS型HSPとお金の付き合い方に関する記事はこちら。
HSS型HSPはお金を稼ぐのが大の苦手!お金の悩みを減らす方法4選
HSS型HSPに仕事の探し方やコツはあるの?
「HSS型HSPに向かない仕事はわかったけど、結局どのような仕事を探したらいいの?」
苦手な環境や職業が理解できても、結局どのような仕事を探せばいいのか分からないと悩んでしまう人もいますよね。
本記事では、HSS型HSPの仕事の探し方について、以下のようにまとめてみました。
- 自分の得意分野を理解する
- 居心地のいい環境を見つける
- 1つの仕事に縛られすぎない
HSS型HSPの仕事探しは、「自分に寄り添う」ことが最重要です。それぞれについて、さらに詳しく説明します。
探し方1.自分の得意分野を理解する
仕事を探すときは、前もって「仕事内容が自分に合っているのか?」を確認しましょう。
人と話すことが苦手なのに、接客業を選んでも疲れてしまう一方です。
「webライターや清掃員が気楽そう」だと思っても、文字を書くことや掃除が苦手なら決して長続きしません。
まずは、自分の得意なことを紙に書いてまとめてみてはいかがでしょうか。
もちろん、最初から自分の長所を把握するのは難しいかもしれません。
興味のある仕事があれば、まずは経験を積んでみて、どのような仕事が得意・不得意なのかを見極めてみるのもいいかもしれません。
探し方2.居心地のいい環境を見つける
どのような仕事環境が落ち着けるのか?を、理解しておくことも重要です。
人間関係に疲れやすいのであれば、職場の人数や関わる人の数も把握しておくべきでしょう。
とくに、HSS型HSPは結果を求められる環境や、大人数での組織的な活動が苦手というケースが多いかもしれません。
心が窮屈に感じるような環境は、できる限り避けることをおすすめします。
探し方3.1つの仕事に縛られすぎない
仕事を探すときは、「この仕事1本でやっていく!」というように、気張りすぎないようにしましょう。
仕事が長続きしないことは、決して悪いことではありません。
むしろ、「興味のあることには何でも挑戦できる」という、マルチ・ポテンシャライトな長所でもあるんです。
1つのことに精通するのではなく、自分の好きな複数の分野で才能を活かせる。
コミュニティサイト「Puttylike.com」の創設者であるエミリー・ワプニックさんは、「いろんな事をやるのは間違っていると覚えてしまったのは文化によるもの」だと説明しています。
興味がある方は、以下の動画も確認してみてください。
[/YouTube]ニワっち
1つの仕事に縛られすぎて、「自分は長続きしない人間だ」「何をやっても上手くいかない」と追い詰めてしまうのはやめましょう。
「やりたいことは何でもやってみる。そして、飽きたなら次の興味へ向かって突き進めばいいだけ」
少しずつでも構わないので、在りのままの自分の気持ちに寄り添ってみてはいかがでしょうか。
まとめ:HSS型HSPに向いてる仕事は自由度の高い職業を選ぼう!
今回はHSS型HSPに向いてる職業について、実体験を踏まえつつ紹介しました。
あくまで気質は先天的な行動特性なため、適職は個々の得意不得意によって大きく異なってきます。
しかし、自分の気質を理解することは働きやすい環境を見つけるキッカケに繋がります。
仕事が続かない自分を責めるのではなく、より自分が働きやすい環境を考えてみることが大事なのではないでしょうか。
むしろ、色んな仕事が経験できるって素敵なことですよね。
ニワっち
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