繊細なのに刺激を求めてしまう矛盾に悩まされる気質「HSS型HSP」
ネット上では、よく「天才肌」と呼ばれることがあるようです。
なぜ、HSS型HSPは天才と言われているのでしょうか?
今回はHSS型HSPが天才と言われる理由や、能力の活かし方についても紹介していきます。
1.そもそもHSS型HSPとは?
HSS型HSPとは、「刺激を求めてしまう繊細さん」です。
「HSPはよく耳にするけど、HSSって何?」と、疑問に感じている人もいるのではないでしょうか。
まず始めに、HSPやHSSについてまとめておきます。
HSPとは?
先天的に、感受性が豊かで傷つきやすい特徴があります。
いわゆる、「繊細さん」として認識されているのがHSPですね。
HSPの特徴として、以下のような例が挙げられます。
- 刺激に敏感
- 共感しやすい
- 物事を深く考えてしまいがち
- 疲れやすい
- ネガティブで自己肯定感が低い など
その割合は、総人口のおよそ5人に1人。
統計的に2割しかいないため、その特性が理解されにくく、生きづらさを感じる人が多いです。
HSSとは?
刺激探求型という意味になります。
通常ならば、HSP(繊細さん)は外的刺激が苦手です。
しかし、HSS型HSPは刺激を求めてしまう繊細さんなんです。
HSS型HSPの割合は、総人口のおよそ6%と言われています。
それぞれ、図にしてまとめてみました。
HSS型HSPは矛盾を抱えて生きている
ネット上では、HSS型HSPを「アクセルとブレーキを一緒に踏んでいる状態」と比喩していることが多いです。
ニワっち
行動的で順応性があるけど、打たれ弱いから持続力がない。
潜在能力を活かし切ることができずに、日々悶々と過ごしている人も多いのではないでしょうか。
なかなか理解されにくい気質なので、生きづらさを抱えやすい気質とも言えます。
「もしかしたらHSS型HSPかも?」と気になる人は、セルフ診断を試してみてください。
▼HSS型HSPの特徴についてはこちら
なぜ生きづらい?それはHSS型HSPという気質だった|特徴や向き合い方について
HSEとHSS型HSPの違いは何?
近年、新たに「HSE」という気質を見かけることが多くなりました。
HSEとは、「Highly Sensitive Extroversion(ハイリー・センシティブ・エクストゥロバージョン)」の略称です。
つまり、「外交的なHSP」ということになります。
・HSEは「外交的なHSP」
ニワっち
アメリカでHSPの集いをアーロン博士と一緒に始めた、ジャクリーン・ストリックランド氏によるゲストブログでは、以下のような記述がありました。
大半のHSEはHSS(刺激追求型)である可能性が高い
私たちは新しいものを追い求め、激しい体験をいとわない時もありますが、それはあくまで自分たちで選びとったものに対してです。同じことがHSSの内向型のHSPにも言えます。引用:Introversion, Extroversion and the Highly Sensitive Person
内向型、外向型そしてHSP
気質としては似ていますが、「外向型=刺激追求型ではない」というように認識しておきましょう。
HSS型HSPはギフテッド?天才と言われる本当の理由とは?
個人的な結論として、HSS型HSPが天才というのは嘘です。
そもそも、HSS型HSPが天才と言われている理由は「HSS型HSPはギフテッド」という呼ばれ方をしたことにあります。
全体的に高い知能を持つ「英才」と、突出した能力を持ちながら学習障害や発達障害を併発しているケースが多い「2E」という分類があります。
ギフテッドとHSS型HSPの共通点とは?
ギフテッドとHSS型HSPには以下のような共通点が挙げられます。
- 繊細なのに探究心がある
- 集団の中で孤立しやすい(コミュニケーションが苦手)
- 自分の得意分野に強い関心を持つ
- 人間関係のストレスや生き辛さを抱えやすい
これらはあくまでHSS型HSPと似たような共通点として挙げたものです。
能力として長けているギフテッドと、先天的な気質であるHSS型HSPが似たような特徴があるというだけで、混同されて「HSS型HSPはギフテッド(天才)」という風に広がったのでしょうね。
実体験と比べてみる
筆者はHSS型HSPですが、決して天才ではありません。
しかし、行動面では「HSS型HSP・ギフテッド」と共通する点が多かったことは事実です。
- 学生時代はよく孤立していた
- 遊びの感覚が独創的だった
- 言葉を覚えるのが遅かった
知的能力や学習能力は決して高くなかったですね。
代わりに、当時から音楽が好きでした。
今でもギター演奏は趣味として続けています。
天才と言われるHSS型HSPが持つ能力の活かし方
刺激探究型の繊細さんことHSS型HSPですが、「天才肌」と呼ばれるにふさわしい能力は兼ね揃えています。
- 興味のあることには全集中
- 思い立ったら即行動できる
- 物事を深く考えられる
興味のあることには全集中
一度興味のあることに向き合ったら、納得いくまで突きつめる点はHSS型HSPの強みです。
筆者がよく経験することで例えるなら、ブログや動画作成に没頭しすぎて、気付いたら半日が終わっていた…なんてことがよくあります。
ただ突きつめるのではなく、そこから様々な可能性を模索して色んなことに挑戦できる点が強いんですよね。
歯止めの効かない探究心に注意
ただし、求められていることとは関係のない範囲にまで手を伸ばしてしまう点は注意が必要です。
仕事のシーンで例えるなら、迅速な結果を求められているのについ拘りが強くなりすぎて納期が遅れてしまうというケースが挙げられます。
状況次第では、適度な妥協も選択肢に入れるようにしましょう。
思い立ったら即行動できる
HSS型HSPは、「〇〇をしよう!」と思い立つと、大抵のことは即行動に移せます。
「できる・できない」で判断せず衝動的に実行できるので、瞬発力はかなり高いです。
朝起きて、「旅行に行きたい」なんて思ったらすぐにでも支度できてしまうんですよね。
よく言えば「好奇心が旺盛」ですが、パートナーや同行者がいる場合には「急すぎる…」と呆れられてしまうことが多いので、周りを巻き込みすぎないように注意しましょう。
理解されない環境を手放すことも手段の一つ
自分の行動を理解してもらえない環境に居座ってしまうと、自己肯定感の低いHSS型HSPはひどく生き辛さを抱えてしまいます。
行動力があるのは決して悪いことではないので、理解されない環境からは思い切って離れてみるといいかもしれないですね。
物事を深く考えられる
HSPの考え方は、「1を聞いて10を知る」ということわざで例えられることがあります。
これはHSS型HSPでも共通していて、1つの話から様々な発想を思い浮かべることが出来るんですよね。
調べ物をしていても、1つのことから「じゃあこれはどういうことになるんだろう?」と、どんどん思考を広げていけます。
その反面、深く考えすぎてしまって収集がつかなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
まとめ:HSS型HSPは好きなことに全集中するべし!
今回は、HSS型HSPが天才と言われる理由や、能力の活かし方について紹介してきました。
HSS型HSPは、決して誰もが先天的な天才というわけではありません。しかし、人並み外れた行動力、探究心によって自分の長所を最大限まで活かせる能力を備えているのは確かです。
「天才肌だから何でも出来る」と思い込んでしまうのではなく、自分の好きなことにしっかり向き合って全集中していきましょう。
HSS型HSPは、思い立ったら即行動に移せる天才なのですから。
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