Macを使ってSwitchの録画・ゲーム配信をする場合、今までは「Soundflower、BlackHole、Ladiocast」など、さまざまな音声ソフトやアプリが必要でした。
しかし、2022年12月現在では、必要機材とOBSさえあれば、誰でも簡単にSwitchのゲーム配信ができます。
この記事では、M1Macを使ってSwitchの録画・ゲーム配信をするための機材や、細かい設定方法についてまとめました。
ニワっち
M1 MacでSwitchの録画・ゲーム配信をするために必要な機材
今回は、MacBook Pro「14インチ/Apple M1 Pro/16GB」を使って、Switchの録画・ゲーム配信をしています。
必要な機材は、以下のとおりです。
- Mac(PC)
- Switch本体(ドック含む)
- Elgato HD60 S+(キャプチャーボード)
- Anker PowerExpand+ 7-in-1(MacBook用のHUB)
- Acer ゲーミングモニター「23.8インチ KG241YAbmiix 」
- ヘッドホン・マイク
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機材1.Mac(PC)
筆者が使用しているのは、MacBook Pro「14インチ/10コアCPU、14コアGPU、16コアNeural Engine搭載Apple M1 Pro/16GB」です。
スペックによっては、ゲーム配信自体が厳しい場合もあるので注意してください。
機材2.Switch本体とドック
Switchを録画・ゲーム配信するには、本体だけではなく「ドック」も必要です。
また、Switch Liteではゲーム配信ができないので注意しましょう。
機材3.Elgato HD60 S+(キャプチャーボード)
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Macに接続するキャプチャーボードは、Elgato HD60 S+が安定しています。ザックリとした特徴は、以下のとおりです。
- 画質は4K/30fpsと1080p/60fpsで録画可能
- パススルーに対応
- 遅延が少なく、簡単なアクションゲームならモニターなしでもプレイ可能
- 対応OSはWindows10 (64-bit)、MacOS Sierra 10.13 以降
値段はそこそこ高いですが、画質は良質で、本体の発熱も少ないため、ある程度の長時間配信でも問題なく使えます。
【補足】格安キャプチャーボードは非推奨
なるべく安く済ませたい人は、「TreasLin HSV321」をお試し程度の気持ちで使うと良いでしょう。
ただし、値段相応に画質が落ちるため、個人的にはあまりおすすめしません。
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機材4.Anker PowerExpand+ 7-in-1(MacBook用のHUB)
キャプチャーボードをMacに繋げるには、USB Type-Aが必要です。
しかし、MacBookの外部接続端子はUSB Type-Cとイヤホンジャックだけしかありません。
そこで必要となるのが、さまざまな端子に接続できる「HUB」です。
Macに対応していれば、どの種類を選んでも問題ありませんが、筆者は「Anker PowerExpand+ 7-in-1」を使用しています。
注意点として、Mac側のUSB Type-Cを2つ使って繋げるタイプのHUBはおすすめしません。
なぜなら、イヤホンジャックやMagSafe3コネクタまで塞いでしまうからです。
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機材5.Acer ゲーミングモニター「23.8インチ KG241YAbmiix 」
Acer ゲーミングモニター「23.8インチ KG241YAbmiix 」は、安価でありながらSwitch用としては全く問題なく使用できるゲーミングモニターです。大まかな特徴は、以下のとおり。
- テレビより映像が滑らかで、操作が快適。
- 非光沢(ノングレア)パネルによって目が疲れにくい。
- テレビよりも遅延が少ない。
- ゲーム向けの機能を搭載している。
ただし、「Acer KG241YAbmiix」本体の音質は決してよくありません。スペックもSwitch用としては最適ですが、PCゲーム用としては物足りないレベルになります。
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【補足】ゲーム配信にはモニターがほぼ必須!
遅延が少ないと定評の「Elgato HD60 S+」でも、アクションゲームを快適に遊べるほどではありません。
できれば、テレビではなくゲーミングモニターを使用することをおすすめします。
機材6.ヘッドホン・マイク
ヘッドホンとマイクは、ゲーム音を聞いたり、自分の声を配信で使う際に必要です。
ヘッドホンとマイクが一体になっているタイプであれば、機材を増やす必要がないので便利でしょう。
筆者は、弾いてみた動画用にマイクを持っているため、ヘッドホンとは別にマイクを使用しています。
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【番外】あると便利な機材
上記アイテムがあれば、Switchの録画・ゲーム配信は問題なくできますが、別途マイクを使用するのであれば、オーディオインターフェースがあると便利です。
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今後、「音楽関連のソフトを使用したい」という目的があれば、導入を検討しましょう。
M1 MacでSwitchの録画・ゲーム配信をするには「OBS Studio」が必要!
「OBS Studio」は、無料でダウンロードできるライブ配信ソフトです。
配信をしながら録画をすることも可能で、YouTubeやTwitchなど、メジャーな配信サイトなら大体使用できます。
ここからは、OBSのインストール方法について見ていきましょう。
OBS Studioのインストール方法
まずは、使用しているOSを選んで、ダウンロードインストーラを選択します。
M1Macの場合は、「arm64/Apple Silicon」を選んでダウンロードしてください。
ダウンロードしたインストーラをダブルクリックすると、インストール画面が表示されます。
OBS.appをApplicationsにドラッグすれば、インストールが開始されます。
アプリケーションを開いて、「OBS」があれば完了です。
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M1 MacとOBSでSwitchの録画・ゲーム配信をするための設定方法
機材・ソフトの準備ができたら、いよいよM1MacでOBSを使って、Switchの録画・ゲーム配信の設定をしていきます。
大まかな手順は、以下のとおりです。
- 機材をセッティングする
- Switch・OBSを起動する
- 実際に録画をして音量をチェックする
- 音量が決まったら配信の設定をして完了!
それぞれ、順番に見ていきましょう。
設定1.機材をセッティングする
まずは、「Switchのドック→キャプチャーボード→HUB→M1Mac」と、機材をセッティングします。
そして、キャプチャーボードのパススルーとモニターを接続すれば、セッティング完了です。
マイクに関しては、機材によって以下のようにセッティング方法が異なります。
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設定2.Switch・OBSを起動する
セッティングが終わったら、SwitchとOBSを起動して、下記の順番に設定していきましょう。
まずはじめに、右下の「シーン」の+ボタンを押します。
「Switch録画」や「Switch配信」など、好きな名前を入力してOKをクリックしてください。
続いて、「ソース」の+ボタンを押して、「映像キャプチャデバイス」を選択します。
こちらも、「Switch映像」と、好きな名前を入力してOKをクリックしてください。
その後、表示されるプロパティのデバイスから、使用しているキャプチャーボードを選択します。
すると、Switchの映像がM1MacのOBS上に映し出されます。
最初は、映像が左上にしか表示されていないので、赤枠を伸ばして画面いっぱいに表示させましょう。
これで、映像の読み込みは完了です。
この状態では、まだSwitchの音声が送られていません。
再び「ソース」の+ボタンを押して、「音声入力キャプチャ」を選択します。
「Switch音声」と、好きな名前を入力してOKをクリックしてください。
プロパティが表示されたら、ここでも使用しているキャプチャーボードを選択します。
これで、Switchの音声もM1Macに送られます。
チェックマークが付いていなければ、チェックして許可しましょう。
マイクを使う場合は、さらに「ソース」の+ボタンを押して、「音声入力キャプチャ」を選択します。
「マイク音声」と、好きな名前を入力してOKをクリックしてください。
プロパティが表示されたら、使用する音声入力先を選択します。ヘッドホンマイクなら「外部マイク」、USBマイク・インターフェースなら、使用している機材名を選択すればOKです。
これで、映像・音声・マイク全てが、OBSに繋がっています。
このままではヘッドホンから音が出ていないので、ヘッドホンに音を出す設定をします。
まずは、音声ミキサーの歯車マークをクリックして、「オーディオの詳細プロパティ」を選択してください。
ヘッドホンに送りたい音声の「音声モニタリング」から「モニターと出力」を選択します。
これで、選択した音声がヘッドホンから聞こえます。
ここで、「モニターのみ(出力はミュート)」を選択すると、相手側に音がでない状態になってしまうため、基本的には選択しないのが無難です。
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もし、外部マイクが片方側から聞こえてしまう場合は、モノラルにチェックを入れれば改善されます。
トラックは、後々録画した動画の音量バランスを編集したいのであれば、トラック1、トラック2と分けましょう。
編集しない場合は、両方ともトラック1にしておけば大丈夫です。
配信しながら録画もするのであれば、トラック1に統一しておくのが無難です。
最後に、OBSの環境設定を行います。右の設定から「出力」を開いてください。
配信は、「アップル VT H264 ハードウェアエンコーダ」で問題ありません。
ビットレートは「6000」、キーフレームは「2」にしています。Macのスペック的にキツイ場合は、3000にして調整しましょう。
録画に関しては、上記画像のような設定で良いでしょう。「録画ファイルのパス」は、保存したいフォルダを選択すればOKです。
音声とリプレイバッファは変更しません。
あとは、映像の解像度を「1920×1080」、FPSを「60」に設定しています。このあたりも、Macのスペックが足りないのであれば、解像度を「1280×720」、FPSを「30」などに設定して調整しましょう。
設定3.実際に録画をして画質・音量をチェックする
全ての設定が完了したら、実際に録画をして、画質や音量をチェックします。
画像がカクつくようであれば、解像度やFPS値を下げましょう。
音量バランスが悪い場合は、音声ミキサーの歯車マークから「オーディオの詳細プロパティ」を開き、音量を調整してください。
設定4.画質・音量が決まったら配信の設定をして完了!
最後に、配信の設定もしておきましょう。
設定の「配信」から、配信するサービスを選択します。
選択後、「アカウント接続」をクリックすれば接続完了です。今回は、YouTubeの場合で解説を進めます。
配信の管理をクリックして、項目をそれぞれ入力すれば、いつでも配信を始められます。
YouTube側で操作をすると、正常に動作しない場合があります。
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まとめ:M1 MacでもSwitchの録画・ゲーム配信は簡単にできる!
今回は、M1MacでOBSを使ってSwitchの録画・ゲーム配信をするための機材や、設定方法について紹介しました。
以前のような面倒くさい設定は全く必要ないので、誰でも簡単に始めることができます。
ただし、ボイスチャットを含めた配信となると、従来どおり「Soundflower、BlackHole、Ladiocast」といった音声ソフトが必要です。
あくまで、簡単に1人で始められる方法として、参考にしていただければ幸いです。